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岩手県のおすすめスポットやパワースポットを実際行ってみてレポートしています。 色んな情報をまとめ、活用できるように随時更新中。 岩手のパワーをまるごといただき!

名勝・天然記念物

目次

 



国の名勝地

毛越寺庭園 (平泉町):特別名勝

世界遺産「平泉 ―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―』に構成される日本庭園で、平安時代末期に作庭された浄土式庭園の代表作。
大泉が池を中心とする池泉回遊式庭園は平安時代末期に作庭されたものが、ほぼ完全な状態で残されているとされています。
平安時代鎌倉時代浄土思想の影響を受けた浄土庭園の代表的な庭園で、最も大きな規模。
庭園の奥には日本で唯一平安時代から残る遣水の遺構も。
かつて「曲水の宴」が行われたこの場所で、現在も「曲水の宴」が再現されています。

イーハトーブの風景地(滝沢市雫石町花巻市奥州市・住田町)

宮沢賢治の作品の源泉となった岩手県内の自然景観を、日本の文化財保護法に基づき名勝として指定。「イーハトーブ」とは、そうした岩手県の風土を理想化した、架空の土地の名。
国の名勝「イーハトーブの風景地」は 2005年~2006年に指定。
鞍掛山:くらかけの雪・小岩井農場パート1

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鞍掛山山頂から望む岩手山

七つ森:詩集 春と修羅「屈折率」など
狼森:童話「狼森と笊森、盗森」、散文詩小岩井農場
釜淵の滝:台川
イギリス海岸:イギリス海岸
五輪峠:文語詩や心象スケッチ「春と修羅」の幾篇
種山ケ原:銀河鉄道の夜風の又三郎、童話「種山ヶ原の夜」


観自在王院庭園(平泉町

観自在王の焼失後、水田として利用されていたが、昭和年代に発掘調査・整備され、現在の史跡公園に。
寺院が建立された平安時代末期に作庭されたと推測されている浄土式庭園は、舞鶴が池を中心とした庭園。庭園の池泉の水源は毛越寺境内にある「弁天池」から引かれている。

 

猊鼻渓(一関市)

一関市東山町。岩手県で初めて、国の名勝に指定。日本百景の1つ。
砂鉄川の侵食により作られた渓谷。
全長2kmで、高さ50mを超える石灰岩の岸壁が連続。
至る所に奇岩や流れ落ちる滝が点在し、鍾乳洞も見られる。
名称の由来は峡谷出口近くに位置する、侵食された鍾乳石が獅子の鼻に似ていることから名付けられた。
東北の耶馬渓と謳われる。
船頭が竿1本で操る「ひらた船」で猊鼻追分を堪能しながら舟下りをしながら、50mもの高さの石灰岩の岸壁がそそり立つ絶景を楽しめる。
また、舟下りの折り返し地点にある運試しスポット、大猊鼻岩の「願掛けの穴」
運玉を投げて対岸の穴に入れば、願いが叶うといわれています。
運・寿・福・縁・願・恋・愛・絆・禄・財の10種の中から、自分の願いに合った運玉で、川向こうの「願掛けの穴」を投げます。
 

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厳美渓(一関市)

磐井川中流の渓谷。栗駒山を水源。全長2km。。
栗駒山の噴火によって堆積したデイサイト質凝灰岩が、磐井川の水流によって浸食され形成。奇岩、瀑布、深淵と様々な表情を見せるが、特に川底には甌穴(おうけつ:河底や河岸の岩石面上にできる円形の穴)の発達が顕著。これは巨石の隙間を流れた礫(小石)が水流の中で暴れて弧を描き、岩盤を球状に削っていったもので、地質学上にも貴重。
伊達政宗も松島と並ぶ二大景勝地としてこの地を賛美。
明治天皇が東北巡幸の際に立ち寄っている。

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郭公だんご:「空飛ぶだんご」として知られる郭公だんごが名物。
渓谷の休憩所にあり、ワイヤーロープで繋いだ籠に代金を入れ合図の板を叩くと、対岸の店から、だんごを買えるシステム。


碁石海岸(大船渡市)

末崎半島にある、碁石のような扁平な石(黒色の泥岩による円礫)を主体とする海岸、及び周辺の観光エリアの総称。
三陸海岸南部にあり、リアス式海岸の風景と小石の浜辺が見られる。
海岸沿いに穴通磯、巾着岩、雷岩と乱暴谷、千代島、碁石岬、恵比寿浜、碁石浜まで約3km続く景観地で、碁石のもととなる黒色泥岩(ホルンフェルス)は、磯貝から門の浜、さらに広田の黒崎仙境まで約7km続いている。 

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珊琥島(大船渡市)

珊琥島は三陸海岸の中でも深い入り江の大船渡湾のほぼ中央に位置する無人島。
南北約370m、東西約100mの大きさで、頂上は平坦で、中生代末の白亜紀に堆積した白亞紀層(砂岩・礫岩・頁岩など)からなる海成段丘の一部で、その後の陸地の沈降で島となった。
緩やかな稜線をアカマツ林が覆い、その様子が珊瑚の樹林を思わせ、また秋にはカエデなどの紅葉が琥珀色に輝やくことから名が付いたといわれている。
昭和18年に景観の美しさから国の名勝指定を受けた。
当初は共同公園として寄付され、整備が進められ多くの行楽客が訪れる島となったが、チリ地震津波の影響で島を訪れる人が減少、渡船も途絶え、その後は人気のない島となる。
 

高田松原陸前高田市

陸前高田市の太平洋岸にある松原。
江戸時代から植栽され、クロマツアカマツからなる合計7万本2kmの松林は、景勝の一つで、白砂青松の景観は世に広く評価されていた。
100万人を超える観光客が訪れるなど観光地としても賑わっていた。
東日本大震災津波で奇跡の一本松を残して流出。
その後、4万本を目指して植樹による再生が進められている。

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男神岩・女神岩・鳥越山(二戸市・一戸町) 

馬淵川とその支流の安比川との合流点の下流に、馬淵川を挟んで東岸に鳥越山、西岸に男神岩・女神岩が向かい合っています。
男神岩(比高180m)と女神岩(比高160m)は、陸上にある夫婦岩としては全国最大の規模。
付近の地形は安山岩から成り、爆発の繰り返しにより隆起した海底火山の火口の一部が残存。 その独特の景観から観賞上の価値を認められ、平成18年国指定名勝に指定。
鳥越山(標高375m)の頂上付近の岩壁にできた洞穴には観音像がまつられており、糠部三十三所観音札所の一つ鳥越観音。


特別天然記念物

早池峰山および薬師岳の高山帯・森林植物群落

早池峰山(1913.6m)は北上山地のほぼ中央にあり、この山地の最高峰。
山岳信仰の霊地として古くから親しまれてきた名山。
本山の植物相の特色は、蛇紋岩山地特有の植物をはじめ、数々の貴重な因子を含む乾性植物群落が発生していること、他の地域ではすでに絶滅したものも残存。
このようなことから早池峰山は固有の種、分布上の南限とするもの、分布上の稀品種など植物分布上貴重な種を多数包蔵。
生成年代が2億年前と非常に古く、北面と南面では山容も植生も著しく異なる。北面は、比較的緩傾斜で風衝の影響も少なく土壌も豊かなため、1,600m付近までが亜高山帯の森林が形成されている。これに対して南面は、かなり急傾斜で土壌も乏しいため、1,300m付近までしか森林が見られず、そこから頂上までの高山帯には乾性の植物群落が形成されている。 山肌のいたるところに超塩基性で風化浸食に強い蛇紋岩が大きく露出して岩石裸地になっており、氷河期の厳しい自然に耐えて残った固有種や希少種を含む数百種の高山植物が生育。 この山が暖地産種と寒地産種の接点にあるため、北限種や南限種も見られる。
また、薬師岳(1644.9m)は、花崗岩質の緩やかな山体からなり、早池峰山とは明瞭な相違が見られる。 すなわち、蛇紋岩地域に特有な稀産植物がみられないこと、早池峰山ではコメツガがアオモリトドマツに優先するのに対し、薬師岳ではアオモリトドマツが大部分を占めるなど両者の植生には明瞭な違いが認められる。
早池峰山の、南面の高山帯の中腹から山頂にかけて「早池峰の女神」ともいわれるる”ハヤチネウスユキソウ”(キク科の多年草)が生育。
薬師岳は酸性の花崗岩が基盤で土壌も豊か、1,500m付近まで森林に覆われている。希産植物は見られないが、山麓地帯のブナ林、 亜高山帯のコメツガ・アオモリトドマツ林、そしてハイマツの出現する高山帯と規則正しい植物の垂直分布になっていて、植物界で常識はずれとみられている早池峰山の植生と好対照をなしている。

夏油温泉の石灰華

夏油温泉は、和賀川の支流夏油川の上流に湧く温泉。
指定地域は夏油温泉「天狗の湯」石灰華ドームの上流10mから、夏油川右岸沿いに「蛇の湯の滝」に至るまでの間、川岸に沿い幅30mの区域。
その中で「天狗の湯」石灰華ドームは、噴泉塔中、国内最大規模。
正面から見るとほぼ左右対称の戴頭円錐形、頂上部の直径は7m、下底部の直径は25m、高さは17.6mもある巨岩で、そそり立つような偉観。
石灰華は、温泉中に含まれる炭酸カルシウムが、地表に湧き出る際の急激な圧力と泉温の下降により、岩肌に付着したもの。
夏油温泉駐車場からは徒歩で10分。

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冬の夏油高原

焼走り熔岩流

八幡平市にある、岩手山中腹から流出した溶岩流により形成された岩原。

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岩手山の北東斜面山腹から山麓にかけ、標高約550-1200mに広がり、天然記念物に指定された面積は149.63ヘクタール。溶岩流の延長は約4km、岩石の種類は”含かんらん石紫蘇輝石普通輝石安山岩”。

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岩手山は山頂部に爆裂カルデラと中央火口丘を持つ円錐形の成層火山
これまで複数回、爆発と熔岩流噴出の火山活動記録があり、焼走り溶岩流はこれら山頂部の噴火活動とは違う、中腹部にできた噴火口、寄生火山から流出したもの。
焼走り溶岩流が形成された火山活動は1719年または1732年。
焼走り熔岩流の名前の由来は、真っ赤な熔岩流が山の斜面を急速な速さで流下するのを見た当時の人々が焼走りと呼んだと言われてる。
焼走り熔岩流は噴出時期が比較的新しいため風化作用が進んでおらず、その表面には未だに土壌が形成されていないことから植生に乏しく噴出当時の地形を留めている。
溶岩流そのものは珍しくないが、表土や樹木に覆われず、地形的改変もないのが学術的に貴重とされ、国の天然記念物に指定。
観察路は熔岩流末端に片道約1km、自由に見学可能。

根反の大珪化

根反の大珪化木(ねそりのだいけいかぼく)は、一戸町にある国の特別天然記念物
地中に埋没した樹木の幹や根などが石化し、完全に置換されると年輪など植物組織がそのまま保存される一種の化石。
日本では、自然状態で地表および水面に露出しているもの5件、地中(地層中)に含まれるもの1件、合計6件が天然記念物に指定、このうちここが唯一特別天然記念物の指定。
新生代第三紀に降った火山灰に埋もれ、立木のまま珪化木になった珍しいもので、樹種はセコイアメスギ。セコイアメスギは北米の太平洋岸に現存するものの、日本では絶滅した樹種。
岩手県北部を流れる馬淵川上流一帯には多数の珪化木が見られるが、根反の大珪化木は単体としては日本最大規模。
直径1.8m、現存する高さ6mで巨大。馬淵川支流の根反川の左岸、一戸町根反字川向の標高約250mに所在しており、根反川河畔の傾斜地に直立する巨大な珪化木を支えるため、土台の周囲はコンクリートで固められ保護。